当カウンセリングルームでは、通常のカウンセリングに加えて、必要に応じて下記の心理療法も行っています。
【箱庭療法】
箱庭療法とは、1965年に河合隼雄によって日本に導入された心理療法です。砂の入った箱の中に、自分が気に入った人形・動物・家・木・おもちゃなどのパーツを自由に配置し、言葉だけでは表現しきれないイメージの世界をかたちにしていきます。そのプロセスを通して、無意識下で抱えている課題の理解や解決、症状の軽減、対人関係の改善などを目指す方法です。
当ルームでは、自己発見を目的とした箱庭療法のほか、親子箱庭療法・家族箱庭療法も行っています。


【コラージュ療法】
コラージュ療法とは、1987年に森谷寛之氏が箱庭療法から着想を得て始めた心理療法の一つです。新聞・雑誌・広告・マンガなどから気に入った写真や絵を切り抜き、それらを自由に組み合わせて一枚の作品として表現します。イメージの世界を可視化することで、箱庭療法に匹敵する心理療法的効果が得られる有効な方法で、「持ち運べる箱庭療法」ともいわれます。

【風景構成法】
風景構成法とは、中井久夫によって開発された、心理検査を兼ねた芸術 療法(絵画療法)の一つです。セラピストがA4の紙にサインペンで枠を描き、「川・山・田・道(大景群)」「家・木・人(中景群)」「花・動物・石(小景群)」「付け加えたいもの」の順に描き入れてもらい、最後にクレヨンで着色して一つの風景を完成させます。もともとは精神分裂病患者(現在の統合失調症)の方とのコミュニケーション手段として考案された非言語的手法でしたが、現在では独立した心理療法の技法としても用いられています。

【認知療法・認知行動療法】
認知療法・認知行動療法は、「ものの受け取り方や考え方(認知)」に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一種です。ストレス状況では、私たちは悲観的な考えに偏り、問題解決が難しい心の状態に陥りがちです。認知療法では、その考え方のバランスを整え、ストレスにより上手に対応できる心の状態を作っていきます。
欧米では、うつ病や不安障害(パニック障害、社交不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害など)、不眠症、摂食障害、統合失調症など、多くの精神疾患に効果があることが実証され、広く用いられています。
【自律訓練法】
自律訓練法は、1932年にドイツの精神医学者 J.H.シュルツ教授が、自己暗示によって催眠状態をつくる方法として体系化した技法です。現在では、心療内科や精神科などでも用いられる一種の自己催眠法で、慣れるとわずか数分で全身をリラックスさせることができ、日常生活のさまざまな場面で使えるセルフコントロール法として活用されています。
その効果として、
・疲労の回復
・過敏状態の沈静化
・自己統制力の向上による衝動的行動の減少
・身体の痛みや精神的苦痛の緩和
・向上心の促進
などが期待できます。
【九分割統合絵画法】
九分割統合絵画法は、森谷寛之氏が1983年頃に密教の金剛曼荼羅からヒントを得て考案した描画法です。あらかじめ3×3に九分割された画用紙を用いることで、イメージの多面性を損なうことなく把握できる特徴があります。方法としては、右下から中心に向かって逆「の」の字を描く、あるいは中心から右下に向かって「の」の字を描くように構成していきます。
無意識的な内容を表現し把握するのに適した方法であり、他者イメージや自己イメージの理解などに用いられます。通常は、平面の九分割された用紙に絵や言葉を書きますが、九分割された箱の中に箱庭パーツを入れて立体的に表現する方法もあり、これは横崎自身が考案したバリエーションです。

【MSSM(相互ぐるぐる描き物語統合法)】
MSSMとは、ナウンバーグのスクリブルやウィニコットのスクイッグルを、山中康弘氏がさらに発展させ、遊びの要素と物語づくりの要素を統合した心理療法です。子どもから大人、高齢の方まで幅広く適用でき、優れた治療的効果が期待されます。
方法としては、八つ切りまたはA4サイズの画用紙に、クライエントに6〜8コマのマンガのコマのような枠を描いてもらい、じゃんけんで順番を決めて互いに「ぐるぐる描き」をしては交換し、「見つけ遊び」を繰り返します。その後、彩色を行い、双方が見つけたイメージすべてを取り入れて物語を作っていきます。
山中氏は、「ぐるぐる描きによって軽い退行を引き起こし、投影によって拡散し、幾分希薄化した無意識と意識のボーダー(自我境界)を、物語を構成し、意識の糸でつなぎとめることで再強化する方法であり、夢や自発絵画に似た、非常に治療的な技法となりうる」と述べています。
【エンプティチェア(空の椅子)】
エンプティチェアは、ゲシュタルト療法で用いられる技法です。椅子を2脚用意し、一方に「対話したい相手」が座っていると想定して話しかけます。相手は、母親、亡くなった両親、子ども、他者、自分の過去、自分が抱えている症状など、現実の人物だけでなく内的な存在であっても構いません。
自分が話したあと、向かい側の椅子に座り、その相手の立場になりきって応答する、ということを繰り返します。長年自分の中に閉じ込めていた気持ちを相手に伝えることで心のわだかまりが和らぎ、同時に相手の気持ちへの理解も深まっていきます。用紙に書き込む形で行うことも可能な、効果的な心理療法の一つです。
